細胞保管サービス(バンクサービス)について
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どんな歯が細胞保管の対象になりますか?
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バンクサービスの保管対象となる抜去歯は、「提携歯科医院で抜歯された、歯髄が健全かつ噛み合わせに用いない歯(乳歯や親知らず、歯列矯正により抜歯予定の歯等)」に限られます。 保管希望歯が以下に該当する場合、保管対象外となることがあります。 ①虫歯が進行し、歯髄に達している場合(C3, C4の歯) ②歯髄組織が壊死・喪失している場合 ③提携歯科医院にて抜歯が困難と判断された場合 ④歯周病が原因で抜歯する歯の場合
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乳歯を保管したい場合の注意事項はありますか?
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乳歯の場合、前歯はとても小さく、中に含まれる歯髄の量も少ないため、保管いただく歯の部位は、C・D・E(前から3~5番目)の歯をお勧めしております。 また、乳歯の場合、歯の根の吸収が進むにつれて内部歯髄量が減少し、唾液の混入等による感染リスクも高まりますので、歯が揺れ始めてから1~2か月ほどでの抜歯を推奨しております。 (抜歯された乳歯の中に、微量でも歯髄組織が残っており、細菌の感染が無い場合、歯髄幹細胞の採取・培養が可能です。 )
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親知らずが中に埋まっていたり、斜めに生えていたりする場合でも、保管の対象になりますか?
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中に埋まっていたり、斜めに生えていたりする親知らずの場合、歯を割らないと抜歯できない(分割抜歯)場合があります。 この場合でも、内部の歯髄が生きた状態であれば、保管の対象となりますが、抜歯の際に内部の歯髄が傷ついてしまうと、細胞培養が成功しない可能性もございます。
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虫歯になっている親知らずでも細胞保管に使うことはできますか?
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虫歯が歯髄まで達していなければ、歯髄幹細胞を採取・培養できる可能性があります。ただし、重度の虫歯で細菌感染が進んでいる場合は、細胞培養が失敗リスクが高まります。 虫歯の程度につきましては、かかりつけの歯科医院または提携歯科医院にてご相談ください。
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歯髄組織や歯髄幹細胞は、どれくらいの間保管しておくことができますか?
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保管契約を更新していただくことで、ご希望に応じた年数の保管が可能です。
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かかりつけの歯科医院で抜歯をしたいのですが、可能でしょうか?
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バンクサービスの保管対象となる歯は、当社提携歯科医院で抜歯された歯に限られます。そのため、抜歯前にかかりつけの歯科医院様に「提携歯科医院」にご登録いただける場合は、当該歯科医院にて抜歯が可能です。 かかりつけの歯科医院での抜歯をご希望の場合は、一度当社へお問合せください。
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既に抜けた歯の保管は可能でしょうか?以前に抜いた「歯」を保管していますがバンクに預けることができますか?
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抜歯後の状態の良い歯髄幹細胞を採取して培養する必要があるため、既に抜けた歯は保管対象外となります。 予めご了承ください。
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乳歯がかなりグラグラしています。このような状態でも保管可能ですか?
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微量でも歯髄組織が残っていれば、歯髄幹細胞の採取・培養は可能です。 しかし乳歯の場合、根吸収が進むにつれて内部歯髄量は減少し、唾液の混入等による感染リスクも高まりますので、揺れ始めてから1~2か月ほどでの抜歯を推奨しております。 なお、弊社にお送りいただいた歯から歯髄採取ができなかった(歯髄が残っていなかった)場合や、細菌感染等で細胞培養が失敗となった場合、サービス料金をご返金させていただきます。
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会社の存続が難しくなった場合、預けていた細胞や組織はどうなりますか?
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万が一、弊社の存続が難しくなった場合は、お預かりしている細胞・組織につきましては、 弊社が責任を持って第三者の同業他社等に移管させていただきます。
ご契約・更新について
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もし預けた歯から歯髄が採取できなかったり、細胞が増えなかった場合、支払ったサービス料金はどうなりますか?
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何らかの理由で細胞の保管に至らなかった場合、原則お支払いいただいたバンクサービス料金は、ご返金させていただきます。
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バンクサービス料金は、医療費控除の対象になりますか?
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バンクサービスの費用は、原則医療費控除の対象にはなりません。(2025年9月現在)
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抜歯日当日に保管申込をしても問題ありませんか?
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原則、お申込み・ご契約手続き完了後に抜歯日の予約をお願いしておりますので、抜歯日当日のお申込みはご遠慮ください。ただし、抜歯日が決まっている場合や、抜歯を急がれる場合は、事前に当社までご相談ください。
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バンクサービス料金はいつ支払いますか?
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サービスお申込み後に、当社より契約書類とともに請求書を送付させていただきます。請求書に記載の期日までに、料金のお支払いをお願いいたします。
歯髄幹細胞のご利用について
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これまでにエア・ウォーター・アエラスバイオで培養された歯髄幹細胞が、再生医療などに利用された例はありますか?
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歯髄再生治療にて約130例の利用実績がございます(2025年9月時点)。
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バンクサービスで保管した歯髄幹細胞を、再生医療に利用する人はどれぐらいいますか?
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サービスをご利用された方の約30%が、細胞を歯髄再生治療に利用されています(2025年9月時点)。 歯髄幹細胞は、安全性と増殖能の高さなどから再生医療において注目度が高まっており、歯髄幹細胞を用いた治療は今後増えていくものと考えられます。こうした将来の可能性に備え、細胞を保管される方も多くいらっしゃいます。
歯髄再生治療について
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折れてしまった歯の再生はできますか?
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歯髄再生治療は歯の中の歯髄(歯の神経)を蘇らせる治療です。残念ながら折れてしまった歯を治したり、抜歯した歯を再生させたりすることはできません。
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歯髄再生治療の安全性は?
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国内で行われたヒト臨床研究では、全例で安全性が確認されており、歯髄再生(歯の感覚が戻った)に成功しています。
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歯髄再生治療は誰でも受けられますか?
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治療には健康な歯髄があるご自身の不用歯(乳歯や親知らずなど)が必要です。
また、治療を実施する歯やご自身の健康状態等によっては、治療をお受けいただけない場合もございます。詳しくは、歯髄再生治療を実施する歯科医院様にご相談ください。
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自分の親知らずは抜いてしまっているのですが、家族の歯から採った歯髄幹細胞を用いて治療を受けることは可能ですか?
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現在は、ご自身の不用歯から採取した歯髄幹細胞をご自身に戻す(自家移植)治療のみ実用化されております。
ご家族の乳歯・親知らずなどから採取した幹細胞を用いた歯髄再生治療(他家治療)は、国内で実用化に向けた準備が進められております。
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1本の不用歯から採取される歯髄幹細胞から、歯1本分の歯髄再生治療が可能なのでしょうか?
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1本の不用歯から採取された歯髄幹細胞は、培養により増殖させることで、複数本の歯の治療に用いることができます。
※細胞の増える量・スピード等には個人差があるため、細胞の状態によっては、複数本の歯の治療に使用できない場合があります。
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歯髄幹細胞が、培養によって規定量まで増やせなかった場合、再生治療の継続はできますか?
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他に抜歯可能な不用歯があれば、再度歯髄幹細胞の採取・培養を実施できる可能性があります。 他に不用歯がない場合、残念ながら再生治療の継続は困難となります。 (※治療をお受けいただく医療機関の判断によっては、規定量未満の歯髄幹細胞を用いて再生医療を継続いただける場合もございます。詳しくは、医療機関にご確認ください。)
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なぜ歯髄再生治療は重要なのですか?
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抜髄する(歯の神経を抜く)と、虫歯が進行しても痛みに気づけないため、そのまま放置されて重症化するリスクが高まります。また、歯髄が持つ細菌に対する防御反応や歯の一部を修復するはたらきもなくなるため、歯の強度が低下し、割れたり折れたりしやすくなります。 歯髄再生治療で歯髄を蘇らせることにより、本来の歯の機能を回復し、歯を長持ちさせることができる可能性が高まります。