象牙質再生治療とは
象牙質再生治療は、歯髄再生治療と同時に実施される治療であり、「歯髄とあわせて、より厚みのある象牙質の再生を促す」ことを目的としています。
歯髄再生治療時、歯髄幹細胞に加え、抜去歯に含まれる象牙質組織の粉砕加工物を根管内に移植することで、象牙質再生量の増加が期待できます。
粉砕物を用いない歯髄再生治療と比べて、再生された歯髄の天蓋部をより堅固な象牙質で覆うことができる点が特長であり、歯全体の強度向上のほか、歯の内部の間隙の封鎖、再感染防止による破折・虫歯リスクの減少が見込まれます。

象牙質とは
象牙質は、歯の大部分を構成する骨のような硬組織です。歯の表面を覆うエナメル質の内側にあり、歯髄を取り囲んでいます。

象牙質の特徴
特徴1
歯の「クッション材」と「骨格」の役割を担う
象牙質はエナメル質よりも柔らかく、食べ物を噛むときにかかる強い力を吸収する「クッション材」としての役割があります。また、歯の形や構造を保つ「骨格」の役割も果たします。
特徴2
外部刺激を歯髄に伝える
象牙質内部には、「象牙細管」という非常に細い管が何百万本も通っています。
この管は歯髄とつながっており、外部の刺激を冷たさや痛みとして歯髄に伝達します。
特徴3
歯の内部への細菌侵入を防ぎ、歯髄を保護する
象牙質は、細菌の侵入を防ぐ働きを担っており、歯の中心部の血管・神経が集まる歯髄組織を保護しています。
象牙質が失われると
象牙質は、上記のように歯を健康に保つために重要な役割を担っています。虫歯や虫歯治療によって象牙質が削られると、歯が割れやすくなるほか、細菌の侵入を防ぐ能力も低下するため、歯の寿命が短くなる原因となります。
象牙質再生治療に用いる象牙質の保管
当社の「象牙質バンク」では、抜歯された歯の歯牙に含まれる象牙質組織を長期的に冷凍保管することが可能であり、将来の象牙質再生治療に備えることができます。(※「象牙質バンク」は、「B. アエラスバイオ歯髄幹細胞バンク」のオプションサービスとなります。)
詳しくは、下記ページをご確認ください。